2014年11月15日土曜日

備忘録-初陽性-

11月15日。
一週間遅れているとはいえ淡い期待などもうしていない。
けれど今晩は我が家で宴をするので念の為サクッと検査をすることにした。
祈りながら検査をしなくなったのはいつからだろう。
手慣れた一連の流れを済ませて待つこと3分。
はいそうだよね。と涙を堪える準備をしながら小窓を覗くといつも出ている線が出ていない。
二つあるうちの二つが出ていれば妊娠。
一つだけならば違うという単純明快な検査薬。
一つも線が出ていないというのは何でだろう。

検査薬は二本セットで1200円位。
毎月涙を堪える為の道具としては高く感じるに十分な値段である。
なので、そっとキャップを被せて次回の尿意を待つ事にした。


一時間後、またまた一連の流れを試して待つ事3分。
小窓を覗くとしっかりとした二本の線が浮かび上がっている。
やっぱり‥。
失敗したものを使ったから変な事になってしまったのだと(勿体無さに)がっくり来るも、ハッと気付く。

もしもこの時が来たらこう言おうああ言おうと思っていたことは全て忘れて、ただ検査薬を差し出して号泣することしか出来なかった。

二人で腰を抜かしながら、ガシッと抱き合って笑う。
もう一度新しいもので試してからじゃないとわからないよ。
と、互いに言い聞かせるように、何度も何度も呟きながら。


*その後真新しい物で再度検査をしてもしっかり浮かび上がった二本の線。
これほど尿意が待ち遠しかった日は無かった。




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