2015年7月19日日曜日

臨月(39週4日目〜6日目)

39週4日目

昼の体調が芳しくなかったけれど夜に尚子と玲子が国立まで来てくれたので夜ご飯を一緒に食べる。
産む前に、まだ自分だけとして二人に会えた事が嬉しくて、とっても自由な気持ち。
きっと家族以外で会うのはこの二人が最後になるだろうなーという思いながら、大好きな二人にしっかりと腹を撫でてもらう。
またまた腹に力が入る一日だった。

39週5日目

39週検診の為助産院へ。
体重測定・むくみのチェック・心音検査・エコーと進めるも、心音がいつもとちょっと違う。
助産師さんから時間はあるかと聞かれ、別室で30分程心音のチェックをすることになった。
検診の結果は大丈夫ということで帰宅したのだけれど、心の中はざわざわしっぱなし。
こうしている今も苦しんでいるのでは無いか?
もう陣痛とか待たなくていいから、帝王切開でもいいから、早くこの窮屈な場所から出してあげたいと祈るように腹を擦り続ける。
昼ご飯に立ち寄ったビックリドンキーでも涙は止まらず、家に帰っても止まる訳なんて無い。
安澄はここまできたのだから信じるしか無い。大丈夫。助産師さんたちは皆信用出来る人たちじゃない。と目を見ながら頭を擦ってくれる。
それに、腹の人も俺らに会いたいに決まってるんだから。と。

悪阻の辛かった時期に土屋産婦人科の先生に言われた、赤子は生命力の強すぎる寄生獣という言葉をお守りがわりとし、腹を抱きかかえながら眠った。

39週6日目
腹の人の力強いキックで目を覚ます。
大丈夫だよ!と励まされている気がして肝が据わる。
昨夜は気付くと安澄が私の腹を撫でてくれていた。
ぐっすり眠る人なので、本当に無意識にしてくれていること。
メソメソなんてしていられないなーと、家の中の気になっていた事に手をつける。
掃除にクッションカバー作り、その他諸々の配置換えを済ませた頃にはもうすっかり元気になっていた。

安澄は午後から大学の授業だったので、帰る頃に併せて駅まで迎えに行く。
臨月に39週になってから、骨盤が更に開いたからかよく転ぶようになった。
4日前に転んだ時と同じく、なんにも無い道ですってんころりん。
前から来た大学生くらいの男の子2人組が駆け寄りながら、お腹は打っていないか?と立ち上がらせてくれる。
その後、びっくりするくらいのしっかりした声で気をつけてくださいよ!と注意された。
世の中は安保条約だなんだかんだと騒がしい。
どんな未来になってしまうのかはわからないけれど、こんな大学生もいるんだから大丈夫な気がする。

臨月(39w0日目〜3日目)


39週0日目
お知らせをもらってから行きたい!と思っていた西本さんといづみさんの展示に。
予定日より早まったら行けない、ちょいとギリギリの日程だったので腹の子に感謝。
えっちらおっちらやぼろじまで歩くと、運の良い事に二人とも居たのでお話することが出来た。
西本さんの作る木工。いづみさんの作るパッケージ。
絶妙なバランスで保たれた作品は、想像を裏切る作品となっていた。
お互いの個性をしっかり打ち出しながら、一つのものに収まる感じ。
個々の作品を見た事はあれど、相乗するとこうなるのか!!
きちんと自分の目で見れた事が嬉しかった。

その後南武線で立川へ。
これまた日程ギリギリだった【ばけものの子】を鑑賞。
これから子を育てていく身としてなのか、刺さるものが大きくてだいたい泣いていた。
泣きすぎて肩で息をするほどだったのに、他のお客さんで泣いている人なんて一人も居なかったけれど。。。
家に帰り、【おおかみこどもの雨と雪】をビデオで鑑賞。
もう何回と見ているのに、見る度に印象が変わる。
この映画は私にとって今の生活に飛び込むきっかけとなった作品。
最後の音楽の歌詞が今の自分に突き刺さる。

まだ見ぬあなた 逢えますように
おなかをさすり いつも願った
ふうう ふうう どんな かおしてるかな
ふうう ふうう どんな こえをしてるの

39週1日目
今年はもう無理かね〜なんて諦めていた花火大会。
まさかの府中競馬場で行われることを前日に知り、急遽見に行く事に。
30分というわずかな時間だったけれど、競馬のファンファーレとともに打ち上げられる花火の豪華さにテンション上がって満足度もMAX!!!!!
安澄なんか奇声をあげて、外国の人のようだった。
競馬場ならではの設備の奇麗さ、フードコートの充実ぶり、どれをとっても心地よくて、
子連れで来るにはちょうど良い花火大会じゃないかしら。
来年は三星のお母さんと腹の人と一緒に来たいなーとぼんやり思いながら帰宅。

39週2日目
もう国立から出ないほうが良いのは分かっているのだけれど、どうしても諦められずに吉祥寺のかき氷屋さんへ向かう(実のところ前日も行ったのだが、目の前で売り切れとなってしまった)。
席について目当ての白桃かき氷を注文すると、売り切れとのこと。
あまりに絶望的な顔をしていたからか、店主がまだ追熟していないけれど。。。と白桃を切って食べさせてくれた。
その甘さ、香り。今思い出しても夢のような瞬間だった。
白桃の代わりにきなこ黒蜜を頼み、こちらの美味しさにも唸る。
これでもう本当に思い残すことは無い。

39週3日目
尚子と待ち合わせてお昼ご飯。
ファンシーなお店に似つかわしくない、痔の話やお尻の拭き方などで笑い転げる。
尚子は再来週から試験があって、休みの日は勉強に費やしたいはずなのにありがたいこと。
悪阻で絶不調のふさぎ込んでいた時期も、国立まで足を運んでくれては、馬鹿な話で笑わせてくれた。
妊娠してから沢山の優しい気持ちに気付かされたけれど、尚子には本当に頭が上がらない。
私がハッピーな妊婦生活を過ごせている大きな一つは間違いなく尚子のおかげだと思う。



2015年7月17日金曜日

臨月(38w)

38週0日目
11回目の検診の為助産院へ。
今日も腹の子は元気にドクドクと心臓を打っている。立派な背骨と立派なへその緒。
相変わらずの可愛さに二人でニンマリしてしまう。
次の検診の予約をするも、その前に産まれる可能性もあるわけだ。すごい・・・。
まだ横向きでいるようなので四つん這いするように指導を受ける。

検診後はしいちゃん宅へ。
美味しいご飯の数々と会いたかった面々にまたも元気をもらう。
しいちゃんのサバ寿司、本当に美味しかったな。

その後立川へ移動し、マッドマックスを鑑賞。
観終わった後の偏差値がだだ下がったような感覚がすっごく爽快で、サイコーサイコーと笑いながら帰宅した。
安澄と付き合ってから今まで見向きもしなかった映画も観るようになった。
そして大抵がどはまりしている。

38週1日目
夜は眠れず、やっと起きたら昼近く。
安澄は晴れの合間の庭いじりにご満悦の様子でスッキリした顔をしている。
ホットケーキを作ってくれ、あまりの美味しさに一人で三枚も平らげる。
夕方はたーちゃん宅で甥っ子とたこ焼きパーティー。
最初は焼きがうまくいかず二人で変な汗を出すも、なんとか成功させて面目を保つ。
甥っ子の小さな時のビデオを流してもらい、その姿にじんわりとする。

帰宅後しばらくすると子宮が今までに感じたことの無い硬さになる。
なんだろうなんだろうと腹を擦っていると妹からのメール。
陣痛が来たから病院へ行ってくるとのこと。
ライカの時ともソウマの時とも違う祈りの気持ち。
自分の腹をしっかりと抱えながら案じていると、二時間後に産まれたよ!のメールが届く。
安産も安産。

38週2日目
羊肉にがぶつきながら白ワインをたしなむ。
りかさんからの思い残すことは無いか?の問いに全く無い!と答えられた事に幸せを感じる。
妊娠が分かってから本当に色んなところに行けた(横須賀、花敷温泉、金沢、山梨、白骨温泉、静岡)。
これでもか!というくらい二人で沢山のデートをしたし、沢山の会話をした。
腹の子のおかげで、二人はもっと良い関係になれたと思う。

7月から産休に入るはずの安澄だけれど、打ち合わせが入ったりなんだりで仕事が続いている。
そのことで心が焦り気味。漠然とした不安が大きくなっているのだろうと思ったので散歩に誘う。
産休に入るという気持ちが嬉しいということなど、二人で歩きながら心の整理をする。

38週3日目
リビングの机を新しくしようということでフルスイングさんに依頼。
その為の打ち合わせで八王子へ向かう。
つかの間のドライブがとても楽しく、浮かれる私。
机は想像していたよりも素敵なものを作ってもらえそう。
腹の子と一緒に育っていくダイニングテーブル。
知り合いに(しかも二人が仲良くなるきっかけとなったフルスイングさんに)作ってもらえるなんてありがたいことだ。

38週4日目
そんなこんなで予定日まで10日。
これから迎える大仕事に少なからず緊張している日々なので無性に甘えたくなる。
前駆陣痛と呼ばれる不規則な痛み。
トイレに行く度におしるしは無いかと確認するドキドキ。
それを察してか、安澄は今までよりも更にマッサージの時間を増やしてくれるようになった。
*妊娠線が出来なかったのは間違いなく安澄の努力の賜物。
奇麗なお腹だねー!とどの助産師さんにも褒められるのだけれど、その度に安澄に感謝している。毎晩毎晩欠かさずにケアしてくれて本当にありがとう。

38週5日目
39週検診。
正位になり、子宮底も下がっていていると言われた。
ジンクスにあやかろう!ということで焼き肉を食べに行く。
帰宅後、安澄は仕事。私は昼寝。
夜ご飯はチキンのマスタード焼きとマッシュル−ムのサラダ・スープとパン。
布団に入りながら船を編むを鑑賞。

38週6日目
朝起きると安澄のパソコンの音がパチパチとなっている。
本を読んでから洗濯をまわし、掃除機をかけてカーテンを縫う。
安澄が家に居るというだけで心がリラックスして時間を有意義に使う事が出来る。
二人で朝ご飯を食べて安澄は仕事へ。
今日は子どもが産まれたら手の込んだ料理を作る事が出来なくなるので、安澄にコース料理を作る日と決めていた。
材料の買い出しを終えて、台所に立つ事二時間。
全ての下ごしらえを済ませて、安澄の帰りを待つ。

帰宅後始まった割烹愛美。
作っては食べ、作っては食べと動き回りながらなので忙しいなれど、今まで見た事の無い程に喜ぶ笑顔に疲れも吹っ飛ぶ。

臨月(36w〜37w)

いよいよ明日が予定日。
産まれる前に書き留めることが出来てよかった。

36週0日目
助産院の後期学習会に参加。いよいよ感が増す。何人もの臨月妊婦とその旦那さん。
ここにいる全ての腹の子が無事に誕生を迎えられますように。と誰にでなく祈る。
私もようやくこの日から臨月。
どんなにこの日を待ちわびていたか。

36週1日目
腹の人に絵本を読んであげる。
最初の一冊は【はらぺこあおむし】。

36週2日目
おみずとお子達と新宿で。
お腹の中から知っていた二人の成長は勝手ながら感慨深い。
同じ親から育てられた人でも、一人一人個性があって、全くの別の人。
それをきちんと認めながら、向き合いながら育てているおみずの姿に身が引き締まる。
子も育つけれど、親も育つのだ!と思ったら、自分の未来も楽しみになった。
私はどんな親になるのだろう。腹の子を介してどんな風に育つのだろう。

36週3日目
梅雨の合間の今しかない!!ということで腹の子の洋服を水通し。
小さなハンガーにかけられた小さな服が風にたなびいている。
嘘みたいだなーと、ずーっと眺めていた。
飽きもせずに。

36週4日目
尚子と念願のひみつ堂へ。
熱い中で待ったこともあり、かき氷は絶品だった。
私は文旦とレモン。尚子はイチゴヨーグルト。
尚子といるだけで心が穏やかになる。

夜は安澄と外食。
最後に二人でゆっくり食べるお店として選んだのはやっぱり【のらぼう】。
普段はどちらかというと聞いていることが多い安澄がとても饒舌。
帰り際まきおさんに腹を撫でてもらい、泣きそうになった。

36週5日目
おかみさんのお家へ。
まだ知り合って数月なのに一緒にいてとても心地良い人。
をもちのお下がりをお借りしたり、出産後のアドバイスをしてもらったりとあっという間に時間が過ぎた。

37週3日目
アラタさん、撮影の為我が家へ。
普段見たことの無い器具が運び込まれ、あっという間に我が家がスタジオになった。
安澄との二人の写真、私だけの写真。
この大きくなった腹がアラタさんの写真として残されるなんて、とっても幸せなことだ。
シャッターを切られるたびに心がぎゅーっと奥に引っ込んでなんともいえない状態になる。
楽しみ、愛しい、不安、葛藤、でも愛しい、感謝。沢山の感情がとめどなく溢れ、気付けば涙がツーツーと流れていた。

37週6日目
最後の母親学級的なものへ。
母子手帳の項目が全て埋まり、助産師さんに驚かれる。
変なところで真面目な私。仕事もあったのによく通ったもんだ。
産む時のあれこれを習い、本当にいよいよと言う感じ。
夜、キューっとした子宮の激痛で目を覚ます。
これが前駆陣痛と呼ばれるものなのか。
奥歯の噛み締めて痛みに耐えていたからか、翌日の顔のむくみが半端無い。

九ヶ月(32w〜35w)

32週0日目
国立市の赤ちゃん教室のパパ学級の日。
普段はママだけ参加が多いので、初めましてのパパさんばかり。
結局どのお母さんお父さんともきちんと話すこと無く、今回も二人でとぼとぼ帰宅する。

32週3日〜4日目
安澄35歳の誕生日のお祝いに白骨温泉へ。
二人だけの旅行はこれで暫くお預け。
極上のうなぎを食べたり、気持ちの良い温泉でゆっくりしたりと、特に予定をたてないのんびりした旅。

32週6日目
産休に入るため、最終出勤日。
細々とした引き継ぎもなんとか終わらせることが出来た。
休職からの復帰は精神的にも体力的にもやはり辛いことが多かった。
体力消耗や、また倒れて迷惑をかけるのでは無いかという不安も含めて。
なんとかこの日を迎えることが出来たのは、職場の協力・理解は勿論なのだけれど、安澄の支えがあったからこそ。
腹の子に無理をかけたことを謝りつつ、ガッツポーズで帰宅した。

33週0日〜1日目
最後のカフェ営業。
1日目は玲子とのどんころ給食堂としての営業。
2日目はサンキュー産休パーティーと称しての貸し切り営業。
この二日間は夢のようだった。
沢山の人に腹を撫でてもらい、腹の子も始終ご機嫌だったように思う。

33週2日目
産休初日。
特に何をするで無くのんびり過ごす。
夜はゆみちゃんの生誕祭りへ。
仕事に迷惑をかけたくないという精神的呪縛から解き放たれたからか、体調もすこぶる良い!!

34週2日目
体調快調もつかの間、新宿へ向かう電車で立ちくらみ。
途中下車するも回復せず、約束をリスケしてもらう。
やはり一筋縄ではいかない妊婦生活。
夜に吐くことも増えてくる。

34週4日目
腹が小さい小さいと言われることが多い。
私の見た目はそうだけれど、腹の子は標準的に育っているので、窮屈では無いかと心配になる、週数を重ねるほどに少しずつ不安も増えていく。
こんなにも愛しくなってしまった存在を無事に生み出すことが出来るのか。
初期の実感の無い(生育に対する)不安とは違い、もう全く以て別の人として生きている腹の子の人生を。きちんと迎えさせてあげたい。
元気に産んであげれますように。

35週4日目
部屋の配置を変更。安澄の仕事部屋も勝手に作る。
細々したことが気になって仕方なく、整理整頓で一日が終わった。
巣作り本能というらしい。
部屋の空気が気持ちよく流れ、満足。

35週3日目
妊娠中にしたいことリストのひとつ、ホテルオークラのフレンチトーストをクリア。
五時に起きての出発はハードだったけれど、美味しさと空気感に二人とも大満足。
午後まで一緒にいてくれるとのことだったので、代官山に立ち寄ったりとちょっとしたデートも出来た。
産休に入ってからの安澄欲が半端無い私にとって、このうえないスペシャルな一日だった。

35週5日目
検診にて腹の人は2500グラムと言われた。
夜は國時さん夫妻とご飯。
二人とも初妊婦なのでそんな話を中心に。
さおりさんはほとんど悪阻症状が無かったらしく、人それぞれ違うんだなあと改めて思う。
私の周りには妊婦さんが居ないので、まさに今の痛みとかマイナートラブルの話が出来てとても楽しかった。
さおりさんが妊婦の腹って公共的なものだよねという言葉に納得。



八ヶ月(28w〜31w)

28週0日目
好きな料理家さんの料理教室へ。
丁寧な下ごしらえで料理は変わるんだ!と目から鱗の体験。
妊婦と気付かれ、私だけ座ったままで講義を受ける。
元気な赤ちゃんをね。と言ってもらいとても嬉しかった。
夕方からは自宅で餃子パーティー。
なんとか料理をこさえるもやはり通常とは違って動きが悪い。

28週1日目
名古屋からの友人夫妻とあらなこ夫妻と私達でくしま食堂へ。
名古屋夫妻の旦那さんがはんこ職人と知り、我が家の印鑑を作成していただくことにした。
どうせ作るならば、気の置ける知り合いに作ってもらいたいというのが私達二人のいつもの意見。
出生届けのこともあるので購入せねばねーなんて話していた矢先の出来事だったので運命を感じる。

29週0日目
野老さんのご自宅へ。
つい半年前は赤ちゃんだったのにすっかりお姉さんになったりみちゃん。
色々な人が現れ、安澄も楽しそうにお酒を飲んでいる。
帰り際、りみちゃんのお下がりを腹の子用にともらう。
初めての腹の子の洋服。
びっくりするほど小さい。

29週3日目
お下がりをもらったので、これを機に洋服を買ってあげようと言うことになる。
二人で選ぶ、初めての洋服。
どれもこれも小さくて、こんな日を迎えられたことが嬉しくてたまらない。
小さな紙袋に入った3着の洋服。
しっかり抱えながら、泣き出してしまう。
妊婦は涙もろいから大変だ。

30週1日目
人間交差点というライムスター主催のフェスへ。
腹の子の初フェスはまさかのヒップホップだった。
炎天下のなかで休む場所もままならず、途中でリタイア。
セイホー!を生で体験するとは、人生は何がおこるか本当にわからないものだ。

30週3日目
お通夜への出席は安澄だけ参列して、私は近くのファミレスで帰りを待つ(妊婦は行かない方が良いというので)。
死に方はその人の生き様なんだなーと思う。
とてもその人らしいお別れの仕方で、不謹慎かもしれないけれど格好良いとさえ思った。
安澄はその人の訃報を聞いてからというもの、ふとした時に涙ぐんでいる。


2015年7月16日木曜日

七ヶ月(24w〜27週)

24週3日〜25週1日目
母が八戸から遊びにくる。
前回は悪阻で痩せ乾涸びた姿だったので少し太った私に安心した様子。
お腹のふっくら加減と胎動に嬉しそうな顔。
滞在中は奉納相撲を見たり、蕎麦を食べたり、一緒に検診で腹の子のエコーを見たり、幼い頃に習っていたバレエの発表会に行ったりして過ごす。
母と二人きりの時間は考えてみれば久々。
これから子どもが産まれ、こんな機会は無いのかもしれないと気付く。
意識していなかったけれど母親と娘との二人の時間もきちんと過ごせたことに感謝。
桜を見ながら毎年この時期に来たいなーとつぶやく母。
誕生日のお祝いは毎年この時期の新幹線のチケットにしようと心に決める。

25週1日〜2日目
午後、浅草で待ち合わせて玲子と尚子と旅行へ出かける。
3人での旅行は初めてのこと。
お菓子を沢山買い込み、電車でも宿でも馬鹿話ばかりして過ごす。
裸を見せないでおなじみの尚子とまさか一緒に風呂に入れる日が来るだなんて思ってもいなかった。
出産までにしたいことリストの一つ。
大好きな友達との旅行が叶い、二人にとても感謝した。

26週0日目
前から気になっていた右脇のしこり。
あまりに大きく、痛くなってきたので病院にいくことにした。
癌では無いけれど、このしこりは異常と言われ、なんの説明もないままに麻酔を打たれて生検検査。
妊娠中の麻酔って大丈夫なのだろうか。。。
乳首の検査をされてじんわりと液が出てくる。
この日を境に気付けば。。。ということが多くなり、不安が増す。
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26週3日目
助産院にて逆子と言われる。
逆子になると助産院では産めないので逆子体操をしっかりするようにと指示を受ける。
この逆子体操。
一見楽そうにみえるが、めちゃくちゃきつい。
でも腹の人の為。
毎晩しっかりやろうと思う。
午後は国立市の赤ちゃん教室へ。
市ならではの不思議な空気感の中で安澄と二人で参加する。
小学校や中学校で一緒になるお母さんたちなんだよなーと思うも、なかなか話かけることも出来ずに二人で今後を心配しながら帰宅。

27週0日〜1日目
二人の思い出旅行のため金沢へ。
前もって調べ、予約していたお寿司屋さんと天ぷら屋さんをメインに食の旅。
甘味処も行きたいお店は全て制覇し、二人で沢山の会話をする。
腹の子の事は勿論だけれど、二人での生活の彼此を振り返る。
さすがに遠出の旅行はこれで最後。
帰りの新幹線でも始終手をつないでいた。


27週3日目
助産院での検診にて逆子が直っていることを知る。
正直、逆子体操がきつかったので心の底から安堵した(真似した安澄は5分と続けられなかった)。
その後、第二回目の国立市の赤ちゃん教室へ。
やはり他のママさんとの交流は無し。
二人でやばいかもねーと、またも今後を心配しながら帰宅。
社交性が私達にはあまり無いということで話が落ち着くも、どうすれば良いものか。



六ヶ月(20w〜23w)

20週0日目
4Dエコーを動画に残しておきたく、自費のクリニックへ。
性別は女の子ではないか?とのこと。
三星家は男の子ばかりなので、まだ性別は伝えないようにしようと安澄が言う。
どちらでも嬉しいと言っていたけれど、女の子と聞いてからは目尻がめちゃくちゃ下がっている安澄。
腹に話しかける声も心なしかより優しくなっている。
その後玲子の誕生日会。
嬉しそうな玲子の顔を見れてホッとする。

20週3日目
助産院でのマタニティクラスと初検診。
土屋産婦人科での検診とは全くもって異なり、始終穏やかで会話しながらの検診。
ここでも女の子では無いか?とのこと。
またも安澄の目尻が下がる。

22週0日目
六ヶ月検診で土屋産婦人科へ。
これといったことも無く、順調とお墨付きをいただく。
体調が良かったので、そのまま味の素スタジアムでサッカー観戦。
やっぱりスタジアムで見るサッカーは格別!!!

22週5日目
助産院の中期学習会に参加。
食べ物のコトや日々の過ごし方などを学ぶ。
帰り道、何にも無いところですっ転ぶ。
元々何も無い道でも躓く私だけれど、すっ転んだのは久方ぶり。
あっという間の出来事なれど、しっかりお腹を守っていたようで、ちゃんと実感しているんだなぁーと我ながら感心する。
左掌と右頬で地面をキャッチし、添えた右手の甲でお腹をガード。
咄嗟に付いた両膝は勿論、ありとあらゆる痛みがお腹だけは守ろうと動かれた事を物語っている。
ちょっとのバランスでも身体が上手いこと動かせなくなるのだからこれからの4ヶ月はもっと慎重に過ごさなくてはなあと身を引き締める。


五ヶ月(16w〜19w)

16週0日目〜1日目
hanajirushiの営業日。
予め玲子メインでの営業をお願いし、私は補佐としての立ち位置。
一日目の営業はなんとか過ごせたものの、無理がたたり帰宅後立ち上がれなくなるほどに悪化。
二日目の営業はお休みさせてもらう。
玲子にとても迷惑をかけてしまった。

16週2日目
職場へ復帰。
二ヶ月弱のお休みをさせてもらい沢山の迷惑をかけたはずなのに、笑いながら迎え入れてくれる。
時折訪れる息切れなどの症状はあるものの、気を張っているからか大丈夫そう。
復職祝いに安澄がヒラタパスタを奢ってくれた。

16週6日目
マタニティーマークを落として凹むも奇跡のような出来事に歓喜する。
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17週2日目
土屋産婦人科での五ヶ月検診。
血糖高値のため再検査。
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17週4日目
疲れと冷えを改善するため、近所の温泉へ。
なんとなく不思議な感覚を感じていた最近だったが、あっ!これが胎動だ!
と確信する程の力強い内部からの刺激に歓喜する。
ポコポコと水が沸き出すような感覚。

17週5日目
胎動を感じてからは頻繁にわかるようになる。
夜に横になっているとまたぽこぽこが始まったので安澄の手をおもむろに腹に導く。
安澄の嬉しそうな顔!!

18週1日目
戌の日祈願
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18週3日目
安澄からのプレゼント
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19週0日目〜1日目
二人の思い出を作っておこうということで花敷温泉へ。
車中はもっぱらお腹の中の人の話。
二人なのにもう三人みたいだねと笑う。
お宿は一日に数組限定なのでとても静か。
囲炉裏にあたりながらゆっくりと手の込んだ食事をいただく。
食前酒を飲んだら、久々のアルコールで結構酔っぱらう。
陽気な私を見ながら、とっても嬉しそうな安澄。
まだ本調子ではないので食事の途中で吐いてしまうも穏やかな夜を過ごす。
朝食がこれまた絶品で、私は馬鹿みたいにご飯のお変わりを繰り返す。
結局4杯平らげ、これまた安澄がとても嬉しそうだった。



四ヶ月(12w〜15w)

13週4日目
妊婦検診の為土屋産婦人科へ。
採血4本で手こずり、ふらふらになる。
この日から経腹エコー。細い腕を懸命に動かす腹の子に二人でオーオーと声を上げる。
形も赤子らしくなってきていて、愛おしさが増す。
胎盤が出来あがるまでは栄養面はなんとかなるとのこと。
偏っても良いから食べること。そして水分をしっかり摂ること。

14週0日目
吉祥寺で待ち合わせ、暫しのデート。
昼間の食欲が少し出て来たのでイクラのお寿司を食べる。
サーモンは見るだけで吐き気を催すのに、他の生ものは平気なのは何故だろう。

14週3日目
少し悪阻が落ち着いてきたような気もする。
ご飯を作りたい!という衝動が戻って来たことが嬉しく、久々に台所にたってご飯を作る。
帰宅した安澄はご飯が出来ていることに驚き、むしゃむしゃと嬉しそうにご飯を食べる。
悪阻開始とともに五感の感覚がアンバランスになり、満足出来る味が作れない。
味の想像が下手くそになったというか。
不意に戻ったその感覚に、体全体が料理をするモードにカチッと切り替わる。
手の感覚、目の感覚、鼻も舌も、頭の中も。


14週6日目
産みたいと思っていた助産院の初回説明会へ安澄と出席。
助産院とはなんぞや?の安澄も、終わってからはここで産もう!と乗り気。
ここでなら里帰りしなくても不安なく産めそうだと自分自身も安心する。
温かく清潔で、とても心地の良い場所だった。
人気がある助産院だったらしく、予約が取れるか不安だったけれど大丈夫とのこと。
産む場所が決まった。
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15週2日目
三星家でピザをごちそうになる。
悪阻悪化でとても心配をかけていたので、一口頬張るごとにとても嬉しそうに目を細めてくれる。

15週4日目
出かけ先の立川の駅ビルでいつのまにか眠ってしまって、3時間。
もう間もなく仕事に復職するのに大丈夫なのか。。。。
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15週5日目
悪阻の最中、モチベーションにしていたのは回復した後の外食だった。
第一発目をどこにするか?
そればかりを考えて過ごし、ようやく落ち着いてきたので予約をして向かう。
【のらぼう】でのご飯は味は勿論、心も満たしてくれる私にとってかけがえの無いお店。
食後、まきおさんに悪阻の時の心の支えだった旨を伝えると、大きな笑顔でうなずいてくれた。
頑張った自分へのご褒美が出来たこと、何より二人でのらぼうへ行けたことが嬉しくて、スキップしながら国立へ帰宅した。
この悪阻の日々を常にサポートしてくれた安澄へ、感謝の気持ちを綴った手紙を渡す。




三ヶ月(8w〜11w)

8週0日目
三ヶ月に一度の土曜日出勤。
普段とは違い受付など一人で行わなければならないので、少し緊張しながら出勤。
仕事を終わらせた途端の安堵からか、どっと体調が悪くなる。
安澄の個展に顔をだそうと思っていたものの、真っすぐ帰宅。

8週1日目
安澄個展のクロージングパーティー。
料理を作る約束だったが前の日からの体調不良が長引き、起きることもままならない。
粘って粘って、結局ギリギリになって玲子へお願いしてサーヴなどをしてもらうことに。
情けなさと不甲斐なさに打ちのめされながら、真っ暗な部屋で泣きながら過ごす。

8週5日目
出勤の途中、三鷹駅にてもう駄目だーと途中下車。
トイレから出ることも出来ず、正直記憶はほとんど無い。
仕事を休ませてもらい、土屋産婦人科に。
二週間の自宅安静の指示を受ける。

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9週1日目
安澄の仕事を観に横須賀美術館へ。
海が近くにあって、天井も高くって、気持ち良い空気が流れる美術館だった。
展示は安澄のポスター通りの空気感。とてもマッチしていた。
美術館で食べたピザが今まで食べたどんなピザより美味しくて久々に完食。
長時間の車での移動に夜中お腹がとても痛くなる。

9週5日目〜10週4日目
腹の人はイチゴくらいの大きさに育っていると検診で教えてもらう。
安澄出張で自宅をあけるということで、不安とあまりの悪阻っぷりに一度帰省することに(体重は35キロまで落ち込んだ)。
母親のご飯は安心からか口にすることが出来た。
仕事から帰ってくると驚く早さで私の好きなものを食卓に並べる母。
口に入れる度に嬉しそうに微笑む母の顔を私はずっと忘れないだろう。
しかしながら妹と大げんか。
早朝に新幹線に飛び乗り、仲直りしないままに東京に戻る。
その時の見送ってくれた母の悲しい顔も私はずっと忘れないだろうな。

10週5日目
国立市役所にて母子手帳をもらう。
初めての母子手帳はベビープーさん。
何故に赤子にまつわるものはシンプルなものが無いのか。


11週0日目
安澄インフルエンザ罹患。
土屋産婦人科へ向かう。
気休めながらも栄養として点滴を打ってもらう。
インフルエンザ罹患の可能性があるので分娩台で一人3時間。
母が心配して急遽東京に来てくれることになった。
安澄は隔離のため、自分の実家で安静に。

11週5日目
入籍して一年の記念日。
元旦なので三星家のみんなでごちそうを食べる。
家に帰り、以前願掛けしていただるまに目を入れる。
願掛けは子どもを授かりますように。
両方の目をぱっちり開いただるまに涙がこぼれる。

11週6日目
初詣とお礼参りのため、大宮八幡宮へ。
屋台のラーメンをすすりながら美味しいねーと二人で笑う。


2015年7月4日土曜日

二ヶ月(4w〜7w)

予定日まで二週間をきった。
無事に産むことが出来たらば、この愛しい日々もぼんやり和らいでしまうのだろうな。


5週0日目
検査薬陽性!

5週1日目
日立の建物公開へ二人で向かう。
赤子があやされている姿に今までとは違う感情で胸が一杯になる。
そのまま吉祥寺へ移動して焼肉ランチ(二人で行くのは初めてだった!)
食事を済ませてから、【産む為の本】を初めて購入。
夜は前々から約束していたゆっことのライブ。
腹の人の最初のライブ体験はウルフルズ!
大きな音がお腹に悪影響を与えるのではないかと気が気ではなかったので、立ったり座ったりしながらライブを楽しむ。
駅まで迎えに来てくれていた安澄から腹巻き付きのパジャマをプレゼントされる。

5週3日目
クリニックにて胎のう確認

6週1日目
初悪阻症状
http://hanajirushi.blogspot.jp/2015/02/blog-post_20.html

6週2日目
三星の両親に少し早いけれど報告。
お父さんがそんな気がしていたと言い、お母さんはにっこり微笑んでくれた。

6週5日目
安澄初個展の搬入。
少し動くたびに疲れてしまうので、休み休み手伝う。

7週0日目ー1日目
hanajirushiの営業は、予め玲子にお願いしていたのでお手伝いとして参加。
なんとか終わらせるも、家に帰った途端に倒れるように眠る。

7週5日目
府中の森 土屋産婦人科へ初診
http://hanajirushi.blogspot.jp/2015/03/blog-post_11.html