2015年11月19日木曜日

母性とは

時間がなかったわけでは無いのだけれど、なんとなく文章に出来ないままに娘は間もなく4ヶ月を迎えようとしている。


産まれた瞬間に自動的に母性が湧き出て、可愛くって可愛くってたまらなくなるものかと思っていたけれど、そんなことなかった。
お腹の中で未だ形として見えない時の方が断然に母性に溢れていたのに、産まれてからは母性はシュンと鳴りを潜めたようにどこかにいってしまい、正直戸惑った。
心から愛おしそうに娘を見つめる安澄を横目に、母乳量は大丈夫か、何時に寝たから何時に起きるな‥と、まるで観察日記をつけるように我が子と接する自分。
日に日に理想と現実との自分の感情のギャップにもやーんとした何かが広がっていく。
心から愛せていない私はゆくゆくは虐待なんかする親になってしまうのではないかとすら不安になり、夜な夜な安澄に相談したりもした。
安澄からみるとそんなことなど全く感じる事なく、私は母性に溢れているように見えるらしい。
大丈夫、ちゃーんとお母さんになっているよ。と、言われる度にえもしれぬ不安が広がっていった。

そんなこんなで迎えたお宮参り。
沢山の同じくらいの赤子とともに神殿に入り、いざ祝詞!というタイミングで一番にぐずりだす我が娘。
立つ事は出来ないので、両腕を出来る限り浮いた状態にして必死にあやし続ける。
10分が一時間にも二時間にも感じ、腕も限界を迎えた頃にようやく終了。
フーッとため息をついた瞬間に、不思議な感覚に襲われる。
あれ?この子ってこんなに可愛かったっけ??

参拝を済ませ、三星家の一行とともに食事処でお祝いの会。
抱っこ紐の中ですやすやと眠り続ける温かな娘を感じながら、無事にお宮参りを迎えられた喜びを家族でわかちあう。
家に戻り、ようやく目を覚ました娘と向き合った、まさにその瞬間。
カメラの焦点がググググっと合うように、他の景色が見えなくなり、娘だけがクリアになった。
ドバーっと溢れ出すこの強いものはなんだ!
あー愛おしい。
産まれてくれて、育ってくれて、ほんっとーーーーーーーにありがとう!
なんだよなんだよ!超超超超超可愛いじゃんかーーーーーーーー!!!!
と、自分でもビックリするくらいのTHE母性が込み上げてきて、安堵とともに涙がとまらなかった。

今考えると、出産もど安産。産後の肥立ちも良好。おっぱいの出も良好。娘の成長も良好!!といった順調っぷりに、元来の生真面目性格モードになっていたのだと思う。
私がちゃんとしなくては、この子は育たないんだ!
逆をいえば、私がしっかりしたらこの子は育つ!!!しっかりせねば!!なお姉ちゃんモードといった感じか。
常に緊張感を感じながら責任感の塊と化した私は、楽しむどころじゃ無かったみたい。


お宮参りを境に、笑っちゃうくらいに気楽になった私は、徐々に母親として、娘と向き合いながら生活を楽しむ余裕が出て来た。
先輩お母さんの友人達にに笑いながらこんなんだったんですよ〜と話すと、【私もそうだったよ〜可愛い!って思えたのは暫く経ってからだったな〜】と口を揃える。
教科書に書いてないことって一杯あるんだなー。


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